Japanese
English
特集 軟部肉腫の治療update
軟部肉腫に対するセカンドライン化学療法
Second-line chemotherapy for soft tissue sarcomas
遠藤 誠
1
,
松本 嘉寛
1
,
藤原 稔史
1
,
飯田 圭一郎
1
,
鍋島 央
1
,
中島 康晴
1
Makoto ENDO
1
1九州大学,整形外科
キーワード:
Soft tissue sarcoma
,
Chemotherapy
,
Second-line
Keyword:
Soft tissue sarcoma
,
Chemotherapy
,
Second-line
pp.239-246
発行日 2022年3月1日
Published Date 2022/3/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000002057
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要旨:進行軟部肉腫に対する化学療法の一次治療で頻用されるドキソルビシン(アドリアマイシン)には不可逆的累積毒性である心毒性があり,総投与量が上限に近づいた場合や,抵抗性を示す症例ではセカンドライン化学療法が必要となる。トラベクテジン,エリブリン,パゾパニブは2010年代に悪性軟部腫瘍を適応症として薬事承認された比較的新しい薬剤であり,それらに加え,GD療法(ゲムシタビン+ドセタキセル併用療法,悪性軟部腫瘍については薬事未承認)がセカンドライン化学療法の治療選択肢となる。実臨床におけるそれぞれの薬剤の治療成績や副作用について徐々に明らかになってきたとはいえ,それらを直接比較したランダム化比較試験(RCT)は存在せず,どの薬剤を選択すべきかに関する明確なエビデンスは乏しい状況である。現在行われているJCOG1802試験により,薬剤選択において参考となる比較データが得られることが期待されている。
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