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特集 整形外科疾患の運動療法—最近の進歩
ロコモティブシンドロームに対する運動療法
-—最近の進歩—
Exercise therapy for locomotive syndrome;current perspective
帖佐 悦男
1
Etsuo CHOSA
1
1宮崎大学医学部,整形外科
キーワード:
Locomotive syndrome
,
Exercise therapy
,
Home exercise
Keyword:
Locomotive syndrome
,
Exercise therapy
,
Home exercise
pp.443-449
発行日 2021年4月1日
Published Date 2021/4/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000001683
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要旨:ロコモティブシンドローム(ロコモ)の運動療法は,機能解剖を考慮し,全身運動と局所運動を組み合わせて実施する。ロコモの要因となる三大運動器疾患は,変形性膝関節症,腰部脊柱管狭窄症(変形性脊椎症),骨粗鬆症であり,主因となる疾患を中心にアプローチする。これらの運動器疾患(ロコモの要因となる疾患)の特徴は,要支援から要介護に至る疾患がほとんどのため,早期発見・早期治療(運動療法など)により改善でき,さらに予防が可能なことである。したがって,運動器疾患の予防や治療の中心は,日常生活における運動・運動療法である。運動療法の基本は患者教育であり,セルフマネジメントの実施により治療効果が高まる。また,より効果を上げたり,継続性や医療安全の観点から多職種連携のもとで実施することが必須不可欠である。ただし運動療法は時に漫然と実施されることがあるので,適宜,再評価することで次の治療のステップとなる「windows of opportunity」を逃さないことが重要である。
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