Japanese
English
特集 整形外科疾患の運動療法—最近の進歩
骨粗鬆症に対する運動の効果
Physical exercise for preventing and treating osteoporosis
山田 仁
1
,
紺野 愼一
2
Hitoshi YAMADA
1
,
Shinichi KONNO
2
1福島県立医科大学,運動器骨代謝学講座
2同上,整形外科学講座
キーワード:
Fracture
,
Bone
,
Health
Keyword:
Fracture
,
Bone
,
Health
pp.451-456
発行日 2021年4月1日
Published Date 2021/4/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000001685
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要旨:超高齢社会のわが国において,介護予防につながる骨粗鬆症の予防と治療は急務である。骨粗鬆症の予防には,獲得する最大骨量を上昇させることが最も重要である。そのためには,最大骨量に到達するまでに,十分な栄養摂取の下,骨に機械的ストレスを与える垂直荷重系の運動を取り入れて運動することが必要である。ただし,女性において,過剰な運動は骨粗鬆症を惹起してしまう危険があるので注意を要する。また,成人以降も運動は,骨密度の低下を防ぎ,転倒予防にも効果がある。さらに,運動は,肥満,生活習慣病の予防と改善にも効果があり,続発性骨粗鬆症発症予防にも寄与すると考えられる。よって,一生涯を通じて,運動は骨粗鬆症に対して有効であるといえるが,運動を始めるにあたっては,継続することが必要である。そのためには,各人に合わせた,簡便で,安全で,無理なく楽しめる運動を指導し,実践することが肝要である。
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