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特集 上腕骨外側上顆炎の病態と治療
上腕骨外側上顆炎に対する鏡視下・直視下手術併用療法
Combined arthroscopic and open surgery for lateral epicondylitis of the humerus
村田 景一
1
Keiichi MURATA
1
1市立奈良病院,四肢外傷センター
キーワード:
Lateral epicondylitis
,
Arthroscopic surgery
,
Open surgery
Keyword:
Lateral epicondylitis
,
Arthroscopic surgery
,
Open surgery
pp.1811-1816
発行日 2020年12月1日
Published Date 2020/12/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000001554
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要旨:難治性上腕骨外側上顆炎に対して,われわれは今まで鏡視下手術にて関節内病変の処置とともにECRBの切離を施行してきた。しかしながら伸筋腱付着部の広範囲の変性や瘢痕形成を伴う症例では,鏡視下手術のみでは短橈側手根伸筋・総指伸筋の両筋の骨付着部の掻爬は不完全となるため,最近は術前MRI T2強調像にて伸筋群の上腕骨付着部で広範囲の高輝度像を認める症例や上腕骨内(腱付着部)への高輝度像の波及が認められる症例に対しては,鏡視下手術による滑膜・滑膜ヒダの形成と同時に直視下の腱付着部掻爬と修復術を追加している。現在までに本法を使用した症例は5例であるが,術後早期から症状の改善を認め,自覚症状・機能回復とも良好な術後成績を獲得できている。今後,本法の適応対象についてはさらなる調査・検討が必要であるが,本法は伸筋腱付着部の広範囲の変性や瘢痕形成を伴う難治性上腕骨外側上顆炎に対する手術法の有用な選択肢であると考えられた。
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