Japanese
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特集 上腕骨外側上顆炎の病態と治療
上腕骨外側上顆炎の疫学と保存療法
Epidemiology and conservative treatment of lateral epicondylitis
大歳 憲一
1
,
加賀 孝弘
2
,
猪狩 貴弘
3
,
佐藤 亮平
3
,
紺野 愼一
3
Kenichi OTOSHI
1
,
Takahiro KAGA
2
,
Takahiro IGARI
3
1おおとし消化器科整形外科
2福島県立医科大学,スポーツ医学講座
3同上,整形外科
キーワード:
Lateral epicondylitis
,
Risk factor
,
Conservative treatment
Keyword:
Lateral epicondylitis
,
Risk factor
,
Conservative treatment
pp.1749-1756
発行日 2020年12月1日
Published Date 2020/12/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000001547
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要旨:上腕骨外側上顆炎の疫学と代表的な保存療法について概説した。外側上顆炎の有病割合は0.8~12.2%であり,一般住民と比較し,労働者では高い。本邦での農村部住民を対象とした調査では2.5~3.8%と報告されており,40~60歳代に多く発生し,性差はない。主原因は加齢性変化をきたした短橈側手根伸筋付着部への力学的負荷が主原因である。リスク因子として手関節や肘関節の反復する屈伸や回旋動作,腕や手を用いた不良姿勢での作業,振動する機械を用いた作業,代謝性のリスク因子として耐糖能異常の関与が報告されている。外側上顆炎の保存療法の成功率は約90%であり,病変部への力学的負荷の軽減や炎症の改善,変性組織の修復などを目的として,生活指導,薬物療法,局所注射療法,物理療法,運動療法,装具療法などが単独,もしくは複数組み合わされる。肘外側部痛をきたす他疾患との鑑別が治療成績を左右する。
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