Japanese
English
特集 上腕骨外側上顆炎の病態と治療
上腕骨外側上顆炎に対する直視下手術
-―難治例にいかに対応するか?―
Open surgery for lateral epicondylitis;how to deal with refractory cases?
今田 英明
1
Hideaki IMADA
1
1東広島医療センター,整形外科
キーワード:
Lateral epicondylitis
,
Reoperation
,
Posterolateral rotatory instability
Keyword:
Lateral epicondylitis
,
Reoperation
,
Posterolateral rotatory instability
pp.1785-1794
発行日 2020年12月1日
Published Date 2020/12/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000001551
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
要旨:筆者は難治性上腕骨外側上顆炎に対する手術的治療として鏡視下に関節内を観察した後,Nirschl法に準じて直視下に変性した短橈側手根伸筋(ECRB)付着部を切除する方法を行ってきた。その結果,1年6カ月以上経過観察可能であった22肘中17肘で良好な成績を獲得できたが4肘(18.2%)に再発を認めた。また2肘に追加手術(橈骨神経管開放術1肘,病巣追加切除+外側側副靱帯補強術1肘)を行った。一塊標本を用いた組織学的検討の結果,本疾患の本態はNirschlらの提言どおり炎症ではなく変性を基盤とした付着部症であると考えた。明らかな肘不安定性を認め,かつ内反ストレステストにて疼痛が再燃しMRIにて付着部の高信号像と連続性の途絶を認めた7肘に対して病巣掻爬に加え外側側副靱帯の補強・再建術を行い,その結果は良好であった。難治例の手術に際しては麻酔下に肘不安定性の評価をすることは重要であり,再建を含めた靱帯修復の準備をして臨むことが必要と考えている。
Copyright © 2020, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.