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最新の低線量ハイブリッドナビゲーション手術室での側弯手術
髙橋 淳
1
Jun TAKAHASHI
1
1信州大学医学部,運動機能学教室(整形外科)
pp.1729-1729
発行日 2020年12月1日
Published Date 2020/12/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000001542
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当科では1996年に,日本の中ではいち早くナビゲーションシステム(StealthStationTM)を脊椎手術に導入し,安全な脊椎手術を一貫して行って参りました。2005年に信州大学医学部附属病院整形外科の脊椎グループのチーフを拝命した後,難易度の高い小児側弯症手術にもナビゲーションが応用できないかと考えました。しかし,当時のナビゲーション支援手術は正確ではありましたが,レジストレーション作業を1椎ずつ行うために時間がかかるという欠点がありました。側弯症手術では胸椎の後方から椎弓根スクリューを多椎に挿入する必要があり,レジストレーションに要する時間が膨大となります。例えば,胸椎カーブの側弯症手術でナビゲーションを使った場合,手術に5時間以上を要していました。そこで,3椎まとめてレジストレーションを行うMulti-level registration法を考案し,有用性を実証しました(J Takahashi et al, Spine 35:347―352, 2010)。このMulti-level registration法の導入により,胸椎カーブの側弯症手術が3時間台で行えるようになりました。
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