Japanese
English
特集 上腕骨外側上顆炎の病態と治療
上腕骨外側上顆炎のMRI所見
MRI findings of lateral epicondylitis
上原 大志
1
Taishi UEHARA
1
1社会医療法人友愛会 友愛医療センター,整形外科
キーワード:
Lateral epicondylitis
,
MRI
,
Arthroscopic surgery
Keyword:
Lateral epicondylitis
,
MRI
,
Arthroscopic surgery
pp.1757-1767
発行日 2020年12月1日
Published Date 2020/12/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000001548
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
- サイト内被引用 Cited by
要旨:上腕骨外側上顆炎に対する治療の原則は保存療法であるが,難治例に対しては手術療法が選択される。術前MRIで短橈側手根伸筋(ECRB)起始部の損傷の程度,また滑膜ヒダなどの関節内病変の有無を評価することは,患者への病態の説明や手術適応の判断に重要である。ECRB起始部のSTIR像を用いたMRIは,輝度の強度まで評価すると鏡視所見のBaker分類とよく相関し,精度の高い有用な画像診断である。また保存療法として頻回のステロイド注射を受けている患者では,MRIで外側側副靱帯損傷と腕橈関節の不安定性の評価を行うことも必要と考えている。鏡視下手術後のMRIでは,掻爬したECRB起始部の輝度変化は経時的に消失することが多く,新たな肉芽組織が形成され,腱様組織が再生する可能性が示唆される。しかし,ECRB起始部の輝度の改善と術後成績に関連性は認めないため,疼痛の改善には病変部を十分に掻爬することが重要と思われる。
Copyright © 2020, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.