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特集 ハイテク機器を利用した最新の脊椎脊髄手術
「ARTIS pheno」を導入したハイブリッド手術室における脊椎脊髄手術
Spinal Surgery in Hybrid Operating Room with“ARTIS pheno”
大橋 洋輝
1
,
川村 大地
1
,
谷 諭
1
,
村山 雄一
1
Hiroki OHASHI
1
,
Daichi KAWAMURA
1
,
Satoshi TANI
1
,
Yuichi MURAYAMA
1
1東京慈恵会医科大学脳神経外科
1Department of Neurosurgery, The Jikei University
キーワード:
ARTIS pheno
,
ハイブリッド手術室
,
Hybrid OR
,
C-arm CT
Keyword:
ARTIS pheno
,
ハイブリッド手術室
,
Hybrid OR
,
C-arm CT
pp.963-968
発行日 2018年11月25日
Published Date 2018/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5002200992
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はじめに
血管内治療の発展とともに,血管撮影装置も診断用途から治療支援用途へ,2Dから3Dイメージングへ発展を遂げてきた.そして,当初は造影血管や骨組織などの高コントラスト領域の3Dイメージングだけであったものが,低濃度領域や軟部組織の描出も可能となってきた.このため,この装置も血管撮影室から手術室へ設置されるようになり,脳血管内治療はもとより開頭術や脊椎脊髄手術での術中画像支援という用途に大きく広がりをみせている.当院では,2003年11月にSIEMENS社の血管撮影装置I. I.(Image Intensifier)バイプレーン方式のAXIOM Artis BAを設置した手術室(ハイブリッド手術室:Hybrid OR)を開設後,2005年5月にFD(フラットディテクタ)バイプレーン方式のAXIOM Artis dBAを導入(図1),2008年5月より8つの駆動軸を有する産業用ロボットアームにC-armを接続した世界初のRobotic DSA=Artis zeego(図2)を新たに手術室に設置し,フレキシブルな動きを実現した装置で,さまざまな手術を行ってきた3,5).これらの使用経験の中で,より外科治療に優位となるべく改良・開発されたARTIS phenoを2017年2月より導入した(図3).高度化する医療に対応し,さまざまな画像支援機器が手術室に導入され発展してきているが,本稿ではこのARTIS phenoの特徴と,脊椎脊髄外科手術での利点と限界について述べる.
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