診療
産科領域におけるハイブリッド手術室の有用性
阿部 恵美子
1
,
近藤 裕司
1
,
越智 博
1
E. Abe
1
,
Y. Kondo
1
,
H. Ochi
1
1愛媛県立中央病院産婦人科
pp.319-325
発行日 2018年3月1日
Published Date 2018/3/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000000373
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ハイブリッド手術室とは外科治療を行う手術室の機能に加え,血管造影検査に用いる高性能の据え置き型X線撮影装置と連動する手術ベッド,およびそれらを制御する操作室を組み合わせた手術室のことを指す。心臓血管外科,循環器科領域で導入が始まり,その後脳神経外科,整形外科領域などへ拡がりを見せている。産科領域では前置胎盤や癒着胎盤など,大量の術中出血が予想される症例に対してinterventional radiology(IVR)を併用する際に,ハイブリッド手術室を利用すると患者の移動がないため,カテーテル治療による効果の確実性が増す。それによりさらなる安全性を担保できることが期待される。高額な導入費用や各部門の協力体制などの問題はあるが,産科領域での積極的な導入が期待される。
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