Japanese
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経験
小児橈骨頚部骨折の治療成績におけるKirschner鋼線固定の影響
Influence of Kirschner wire fixation on clinical results of radial neck fractures in children
川瀬 大央
1
,
森谷 浩治
1
,
坪川 直人
1
,
成澤 弘子
1
,
牧 裕
1
,
吉津 孝衛
1
Hiroo KAWASE
1
1一般財団法人 新潟手の外科研究所
キーワード:
Radial neck fracture
,
Pediatric fracture
,
Clinical results
Keyword:
Radial neck fracture
,
Pediatric fracture
,
Clinical results
pp.1585-1589
発行日 2020年10月1日
Published Date 2020/10/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000001503
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要旨:小児の橈骨頚部骨折においては橈骨頭傾斜角が整復要否の指標となる。筆者らは傾斜角が15°以上の症例に対しては整復操作を実施し,その後に骨折部の不安定性を認めるものにはKirschner鋼線固定を施行している。本研究では整復操作を要した小児橈骨頚部骨折15例を対象として,Kirschner鋼線固定を施行した群と施行しなかった群に分けて治療成績を比較検討した。両群間で手術時間や術後外固定期間,骨癒合期間,術前および最終診察時の橈骨頭傾斜角,最終診察時の関節可動域には有意差を認めなかった。また,術後合併症として固定群で早期骨端線閉鎖を2例,偽関節を1例に認めたが,その発生率はこれまで報告されているものと同等であった。合併症に注意すればKirschner鋼線固定の有無は治療成績に影響を及ぼす可能性が少ないため,骨折を整復した後に骨折部の不安定性を認める症例には実施しても問題ないと考える。
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