Japanese
English
研究
小児前腕骨骨幹部骨折における手術治療の臨床成績
Clinical results of surgical treatment for pediatric forearm shaft fracture
川瀬 大央
1
,
森谷 浩治
1
,
坪川 直人
1
,
成澤 弘子
1
,
牧 裕
1
,
吉津 孝衛
1
Hiroo KAWASE
1
1一般財団法人 新潟手の外科研究所
キーワード:
Pediatric
,
Forearm shaft fracture
,
Surgical treatment
Keyword:
Pediatric
,
Forearm shaft fracture
,
Surgical treatment
pp.1447-1451
発行日 2020年9月1日
Published Date 2020/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000001469
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要旨:手術治療を施行した小児前腕骨骨幹部骨折40例を対象として,髄内釘を施行した15例(IN群)とプレート固定を施行した25例(P群)の2群に分け,その治療成績を比較検討した。年齢はIN群で平均6.6歳,P群で平均11.8歳とIN群で有意に低かった。骨癒合期間,健側と比較した単純X線像における角状変形の遺残に有意差を認めなかったが,手術時間(IN群で平均57.8分,P群で平均88.4分)および抜釘までの期間(IN群で平均15週,P群で平均43.1週)はIN群で有意に短く,最終診察時の前腕可動域はIN群で平均177°,P群で平均168°とIN群で有意に大きかった。IN群で6.6%,P群で12%に抜釘後再骨折を認め,両群間で有意差は認めなかった。本研究からは骨再性能の旺盛な6歳以下の若年者では侵襲も少なく成績も良好である髄内釘が適しているものの,いずれの手術治療でも抜釘時には再骨折の危険性があることを十分に認識しておく必要がある。
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