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特集 整形外科領域の患者立脚型評価(PROMs)
肩関節外科医が把握しておきたいPROMs update
PROMs that shoulder surgeons should understand
見目 智紀
1
Tomonori KENMOKU
1
1北里大学医学部,整形外科学
キーワード:
Shoulder
,
PROMs
,
Clinical results
Keyword:
Shoulder
,
PROMs
,
Clinical results
pp.1301-1306
発行日 2023年10月1日
Published Date 2023/10/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000002737
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要旨:近年,医療者ではなく患者自身の価値観を中心に臨床評価を行うことも重要とされている。PROMsとは患者立脚型評価尺度であり,患者の生活に直結した情報が得られるため,臨床成績の評価に有用だが,患者の主観に基づくため気分や治療法への期待などで大きく変動する弱点がある。わが国では日本肩関節学会が患者立脚肩関節評価法Shoulder 36 Ver.1.3(以下,Sh 36)を作成し,2011年より導入され,その妥当性や信頼性の高さが報告されている。Sh 36は36項目の質問を0~4点の5段階で評価するものであり,各質問が疼痛,可動域,筋力,健康感,日常生活動作,スポーツ能力の6つのドメインに割り振られ,平均点を算出する。Sh 36の評価は合計点ではなく,ドメインごとの平均点で比較するものである。各ドメインの改善は既存の臨床評価よりも遅れて改善する傾向があり,患者の回復の実感は医師が思うよりも遅くなる傾向にあると考えられる。
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