発行日 2012年1月1日
Published Date 2012/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2012156564
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手指骨折に対し、簡単で強い固定が可能なtwo-dimensional intraosseous wiringを施行した22例22骨折(男20例、女2例、平均45.5歳)の成績を報告した。骨折部位は中手骨5例、基節骨14例で、開放骨折14例を除く閉鎖骨折は徒手整復を行ったが、整復位保持が困難であった。術後の外固定は、15例に中手指節(MP)関節0°~40°屈曲位で背側シーネを、4例にBurkhalter法に準じたMP関節屈曲位ギプスを行った。自動可動域訓練は、伸筋腱断裂合併4例と母指中手骨底部骨折1例を除く17例が術後4日以内に開始できた。経過観察期間8~52週で、感染や偽関節はなく、1例に術後再転位が認められた。この1例を含めた3例に10°以下の背屈変形治癒を来たしたが、他の19例は術後矯正損失はなく骨癒合が認められた。骨癒合までの期間は8~14週であった。最終診察時の総自動運動域(TAM)は124°~270°(平均200°)、%TAMは74~100(平均92)%であった。
©Nankodo Co., Ltd., 2012