手関節形成術・固定術の術後に両側橈骨遠位骨幹部の脆弱性骨折をきたした関節リウマチの1例

Bilateral radial fatigue fractures after wrist arthroplasty and wrist arthrodesis for rheumatoid arthritis；a case report

要旨：関節リウマチに対して左手関節形成術と右手関節固定術を行い，術後に両側橈骨遠位骨幹部に脆弱性骨折をきたした1例を経験した。症例は80歳の農業を営む女性である。骨折部位は内固定プレート周囲と円回内筋付着部であった。骨折の原因として，尺骨遠位端切除によって橈骨遠位骨幹部にかかる回旋負荷が増大したこと，関節リウマチに伴う骨脆弱性，重量物を運ぶ際の円回内筋付着部への過度の力学的負荷が考えられた。