Japanese
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論究
関節リウマチ患者におけるデノスマブ休薬後の骨折に関する調査
-—第Ⅲ相試験DESIRABLEのフォローアップ調査—
Survey of fractures after denosumab discontinuation in patients with rheumatoid arthritis
田中 栄
1
,
小林 万希子
2
,
齋藤 健吾
2
Sakae TANAKA
1
,
Makiko KOBAYASHI
2
1東京大学大学院医学系研究科外科学専攻感覚運動機能医学講座,整形外科学
2第一三共株式会社メディカルアフェアーズ本部,メディカルサイエンス部
キーワード:
Denosumab
,
Rheumatoid arthritis
,
Discontinuation
Keyword:
Denosumab
,
Rheumatoid arthritis
,
Discontinuation
pp.99-103
発行日 2021年1月1日
Published Date 2021/1/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000001601
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要旨:骨粗鬆症患者では,デノスマブ休薬後に多発椎体骨折の割合が増加することが報告されているが,関節リウマチ患者に関するデータは限られている。本研究では関節リウマチ患者におけるデノスマブ休薬後の骨折発生状況を後方視的観察研究により調査した。DESIRABLE試験に参加後,同じ医療機関に通院中の患者を対象に,骨折発生数と骨折の詳細について検討した。調査対象患者81人はいずれもデノスマブの投与間隔が12カ月を超えており,そのうち骨折を生じた患者は2人であった。これらは外傷性の左膝蓋骨骨折と腰椎圧迫骨折であり,転帰はそれぞれ回復と軽快であった。1人は骨密度が低下しており,骨折時に骨粗鬆症治療薬を服用していた。デノスマブ休薬前と比較して骨折の増加は認められなかったが,デノスマブ休薬後の多発椎体骨折が認められた。関節リウマチ患者は元来骨折リスクが高いことを考慮すると,骨折の発生には注意が必要と考える。
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