Japanese
English
臨床
百寿者(100歳以上の高齢者)の大腿骨近位部骨折の転帰
Outcomes of hip fractures in centenarians
森永 伊昭
1
,
白戸 香奈子
2
,
安田 肇
2
,
宮本 誠一
2
Yoshiaki MORINAGA
1
,
Kanako SHIROTO
2
1津軽保健生活協同組合健生病院,整形外科
2同上,リハビリテーション科
キーワード:
Hip fracture
,
Centenarian
,
Outcome
Keyword:
Hip fracture
,
Centenarian
,
Outcome
pp.1297-1307
発行日 2019年9月1日
Published Date 2019/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000001038
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
要旨:百寿者の大腿骨近位部骨折の転帰に影響する因子は十分解明されておらず,臨床現場では手術やリハビリテーション(リハ)に対する躊躇もある。今後の治療に資するため,百寿者骨折13例14部位を対象として転帰と転帰に影響する因子を検討した。百寿者骨折の3カ月,6カ月,1年死亡率は各15%,23%,46%,推定生存日数は中央値416日で,生命表から求めた同一年齢者の平均余命(平均余命)の中央値791日と比べ有意に短かった。生存日数/平均余命を従属変数とするCox回帰分析での死亡リスクは,リハ病棟での一日あたりのリハ実施単位数が多いと低く(ハザード比0.67),リハ病棟転入時FIM(functional independence measure)が高いと低く(0.93),年齢が高いと高かった(1.82)。Charlson併存疾患指数スコア(CCIスコア)1以下11例の推定生存日数中央値676日と比べ,2以上2例の中央値は57日で有意に短かった。リハ病棟での集中的リハは生存期間を延長する可能性がある。CCIスコアは死亡リスクの指標となりうる。
Copyright © 2019, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.