Japanese
English
臨床
大腿骨近位部骨折術後患者に対する訓練時間の増加と退院時転帰との関係
Relationship between increased training time and outcome at discharge in patients with postoperative hip fracture
森永 伊昭
1
,
白戸 香奈子
2
,
安田 肇
2
,
宮本 誠一
2
Yoshiaki MORINAGA
1
,
Kanako SHIROTO
2
1津軽保健生活協同組合健生病院,整形外科
2同上,リハビリテーション科
キーワード:
Hip fracture
,
Training time
,
Outcome
Keyword:
Hip fracture
,
Training time
,
Outcome
pp.1225-1233
発行日 2020年8月1日
Published Date 2020/8/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000001431
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要旨:大腿骨近位部骨折術後患者に対する訓練時間と治療成績に関する先行研究の結果は一致していない。当院では回復期リハビリテーション(リハ)病棟で大腿骨近位部骨折のリハ提供量を8年間で約6倍に漸増した。この間の大腿骨近位部骨折526例を対象に,経年度的リハ提供体制強化・訓練時間増加と退院時転帰との関係を調査した。訓練時間は2004年度の1.1単位/日から2011年度の6.1単位/日へと漸増し,アウトカム変数である歩行Functional Independence Measure(FIM)は,維持・改善が24.4%から65.7%,運動FIM利得は17点から34点,運動FIM効率は0.38点/日から0.80点/日,運動FIM effectivenessは0.46から0.72へと有意に漸増した(各p<0.001)。多変量ロジスティック回帰分析では,訓練時間増加は有意な各アウトカム向上因子(各p<=0.001)だった。リハ病棟での訓練時間増加は大腿骨近位部骨折の転帰改善に寄与する可能性がある。
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