Japanese
English
特集 がんロコモの展望
がん患者における運動機能低下
Motor dysfunction in patients with cancer
古矢 丈雄
1
,
佐藤 雅
1
,
牧 聡
1
,
志賀 康浩
1
,
北村 充広
1
,
大鳥 精司
1
Takeo FURUYA
1
1千葉大学大学院医学研究院,整形外科学
キーワード:
Locomotive syndrome
,
Cancer
,
Locomotive syndrome risk test
Keyword:
Locomotive syndrome
,
Cancer
,
Locomotive syndrome risk test
pp.829-833
発行日 2019年6月1日
Published Date 2019/6/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000000927
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要旨:一般的な慢性疾患診療と同様,がん診療においても症状の進行とともに全身状態が悪化し,患者の運動機能も低下する。リスク・ベネフィットの観点から,治療継続には一定の身体機能の維持が求められる。昨今のがん治療は外来通院治療も増加しており,通院可能な運動機能を有しているかどうかが治療継続可否に関わる重要なポイントとなる。がん患者の運動器管理はわれわれ整形外科医に求められる重要な役割の一つである。今回,がん患者の運動機能を評価する目的で,外来通院中のがん患者に対しロコモ度テストを施行した。立ち上がりテスト,2ステップテストでは健常ボランティアデータと差を認めなかったが,ロコモ25では有意に高い数値を示した。外来通院レベルの身体機能を有するがん患者においては,実際の運動機能としては健常人と遜色ない能力を有するにもかかわらず,自己の身体の状態に対して抱いている自己評価が低いことが明らかとなった。
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