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特集 リハビリテーション医学・医療の最前線
がんロコモとがんのリハビリテーション医療
Cancer related locomotive syndrome and cancer rehabilitation
篠田 裕介
1
Yusuke SHINODA
1
1東京大学医学部附属病院,リハビリテーション科
キーワード:
Locomotive syndrome
,
Cancer rehabilitation
,
Activity of daily living
Keyword:
Locomotive syndrome
,
Cancer rehabilitation
,
Activity of daily living
pp.1109-1116
発行日 2019年8月1日
Published Date 2019/8/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000000993
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要旨:治療の進歩によりがんサバイバーが増加し,国の施策としてがん患者のQOL改善が目標として掲げられるようになった。これまで,生命予後を意識するあまり,患者の運動機能は重要視されてこなかった。しかし,がん患者はそもそも高齢者が多く,がんに関係のない運動器の問題があり,さらに,がんそのものやがんの治療により運動機能が低下しやすい。がん患者が最期まで歩いて生活しADLを維持するためには,整形外科とリハビリテーション科が果たす役割は非常に大きい。がんロコモ,がんリハビリテーションという用語があるが,両方ともがん患者のADLを改善することが目標であることは共通しており,双方からのアプローチによりこれが成し遂げられる。これら運動器診療科が,がん患者のQOLの維持・改善に役に立つことを,がんの主治医,整形外科,リハビリテーション科を含むすべての医療関係者が知り,実践していくべきである。
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