Japanese
English
特集 臨床解剖学の新たな知見
肩の解剖
Anatomy of the shoulder joint
村木 孝行
1
Takayuki MURAKI
1
1東北大学病院,リハビリテーション部
キーワード:
Shoulder
,
Anatomy
,
Biomechanics
Keyword:
Shoulder
,
Anatomy
,
Biomechanics
pp.1449-1456
発行日 2018年11月1日
Published Date 2018/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000000666
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要旨:近年,献体を用いた肩関節のバイオメカニクス研究が盛んに行われている。肩峰下インピンジメントに関しては烏口肩峰アーチ下の接触圧を計測することで,構造異常のない肩関節でも肩関節運動時は肩峰下インピンジメント現象が生じていることが証明されている。さらに肩峰下インピンジメントに影響する因子について調べられており,肩関節筋群のアンバランスや関節拘縮が上腕骨頭の変位に作用し,肩峰下インピンジメントを増強する可能性が報告されている。関節拘縮や筋短縮に関しても,どの部位が関節可動域を制限するか調べられており,同時に選択的にストレッチングをするために有効な肢位についても検討されている。また,腱板断裂術後の後療法で行われる関節可動域運動を安全に行うための可動範囲についての報告もある。これらの研究は肩関節疾患の病態理解および保存療法や後療法における治療手技の根拠として役立てられている。
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