Japanese
English
特集 ロコモとフレイル
ロコモとフレイルの合併に応じた予防・治療
Management of locomotive syndrome with frailty
佐竹 昭介
1
Shosuke SATAKE
1
1国立長寿医療研究センター,フレイル予防医学研究室
キーワード:
Frailty cycle
,
Kihon checklist
,
J-CHS criteria
Keyword:
Frailty cycle
,
Kihon checklist
,
J-CHS criteria
pp.741-750
発行日 2018年5月1日
Published Date 2018/5/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000000484
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要旨:ロコモの進行に伴い,フレイルの状態を合併しやすくなる。高齢期には慢性疾患や,それに伴う活動性低下,栄養不良,意欲低下や抑うつなど様々な問題が併存し,フレイルサイクルと呼ばれる負の連鎖に拍車がかかり要介護状態や死に至る。フレイルを招く因子は多数あるため,介入可能な問題を見いだすには多面的な機能を評価することが望ましく,簡易スクリーニングとして基本チェックリストを活用することも一助となる。特に栄養問題は移動機能の低下とともにフレイルサイクルの中核となるため留意が必要で,体重測定は少なくとも月に一度実施することが推奨される。意図しない体重減少をきたしている場合には,原因の精査とともに経口的な栄養補助を行うことが薦められる。また,多剤併用への対処もフレイルの発生や増悪を食い止める可能性がある。フレイルを合併するロコモ患者に対しては多職種での介入が望ましく,そのような環境を構築する必要がある。
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