特集 脊椎関節炎の診断と治療
脊椎関節炎の画像診断
米本 由木夫
1
,
岡邨 興一
1
,
須藤 貴仁
1
,
大倉 千幸
1
,
橘 昌弘
1
,
筑田 博隆
1
1群馬大学大学院医学系研究科,整形外科学
キーワード:
Spondyloarthritis
,
maging
,
Ankylosing spondylitis
Keyword:
Spondyloarthritis
,
maging
,
Ankylosing spondylitis
pp.1487-1492
発行日 2017年11月1日
Published Date 2017/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000000209
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脊椎関節炎では画像診断は単純X 線が通常よく用いられる。強直性脊椎炎では仙腸関節の骨硬化,骨びらん,関節裂隙の拡大や狭小化,強直が特徴である。脊椎関節炎では靱帯棘が特徴的であるが他の疾患との鑑別が重要である。単純X 線像で所見のない体軸性脊椎関節炎の診断では仙腸関節のMRIの有用性が高い。乾癬性関節炎では脊椎,仙腸関節病変は不完全なものが多い。末梢の関節ではびらん性の変化のみならず骨増殖性の変化を認め,傍関節骨増殖や骨膜炎も特徴的である。単純X 線像で診断がつかない場合には体軸性の病変および末梢の付着部炎をMRIで評価する。機能的画像評価法であるPETも鑑別診断や治療効果判定,骨新生の評価によいと報告されており,今後のさらなる検討が必要である。
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