特集 脊椎関節炎の診断と治療
脊椎関節炎でみられる眼症状
田中 理恵
1
,
蕪城 俊克
1
1東京大学医学部附属病院,眼科
キーワード:
Spondyloarthritis
,
Acute anterior uveitis
,
Scleritis
Keyword:
Spondyloarthritis
,
Acute anterior uveitis
,
Scleritis
pp.1469-1475
発行日 2017年11月1日
Published Date 2017/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000000207
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脊椎関節炎は脊椎,仙腸関節の関節炎であり,患者の多くがHLA-B27陽性である。疾患としては,強直性脊椎炎,乾癬性関節炎,炎症性腸疾患(Crohn 病,潰瘍性大腸炎)に伴う関節炎,反応性関節炎(Reiter症候群)が含まれる。眼症状としては,急性前部ぶどう膜炎が最多であり,上強膜炎,強膜炎,結膜炎がみられることもある。眼局所の治療のみでは眼炎症の治療に難渋する場合があり,全身的な炎症のコントロールが重要である。これらの基礎疾患のある患者が眼症状を訴えた際は,速やかに眼科にコンサルトすることが重要である。また,これらの疾患が疑われる際に,眼所見があれば診断の補助になると考えられる。
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