特集 救急IVR手技詳説 with WEB動画
手技詳説編
●血管IVR―腹部
腎動静脈奇形
井上 政則
1
1慶應義塾大学医学部 放射線科
キーワード:
血管奇形
,
腎動静脈奇形
,
腎動静脈瘻
Keyword:
血管奇形
,
腎動静脈奇形
,
腎動静脈瘻
pp.1494-1499
発行日 2018年11月20日
Published Date 2018/11/20
DOI https://doi.org/10.18888/rp.0000000677
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腎動静脈奇形は,外傷性(後天性)と非外傷性(先天性)に大きく分類される。前者の原因としては外傷,腎生検,腎腫瘍部分切除の頻度が高く,通常は比較的解剖がシンプルな動静脈シャントの形態をとるため,動静脈瘻のほうが正確な名称である。部分切除後では多数のシャントを伴うこともまれではない。シャントに加えて仮性動脈瘤を併発することもある。血尿をきたすことがあり,経時的にシャント血管が拡張しシャント血流量が増加するため,自然寛解しない場合にはシャント部の塞栓を行う。先天性動静脈奇形は古典的にcirsoid typeとaneurysmal typeに分類されてきた。腎動静脈奇形は,他部位の動静脈奇形と同様に,その血管構築に基づいて適切な部位での塞栓を行う必要がある。本稿では,腎動静脈奇形の血管解剖の分類と塞栓方法について概説を行う。
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