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特集 泌尿器科救急疾患―あなたの対処は間違っていませんか?
腎梗塞と腎動静脈瘻
Diagnosis and treatment of urological emergency:renal infarction and renal arteriovenous fistula
財津 將嘉
1
Masayoshi Zaitsu
1
1関東労災病院泌尿器科
キーワード:
腎梗塞
,
腎動静脈瘻
,
造影CT
Keyword:
腎梗塞
,
腎動静脈瘻
,
造影CT
pp.779-783
発行日 2013年9月20日
Published Date 2013/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413103319
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要旨 腎梗塞は腹痛と血尿を主訴にすることが多く,尿路結石と症状が似ているが,超音波検査や単純CTで水腎症や結石を認めず,LDHの上昇を伴う。このような場合は,直ちに造影CTを追加し,楔状欠損の有無を確認し,腎梗塞を診断する。発症早期であれば,血管造影に引き続き再灌流療法や抗凝固療法を検討する。造影CTで,動脈相早期の下大静脈の造影効果がある場合は,腎動静脈瘻の診断となり,待機的な血管造影にて確定診断を行い,カテーテル塞栓術や手術を検討する。腎梗塞および腎動静脈瘻は稀な疾患であるが,血尿および腹痛を診察する際は,常にその可能性を念頭に置いて診療にあたらなければならない。
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