連載 誌上ディベート TAPP法におけるヘルニア門の処理
第1回:腹腔鏡下鼠径部ヘルニア修復術 1.腹膜高位切開の立場から
蛭川 浩史
1
1立川メディカルセンター立川総合病院外科
キーワード:
腹腔鏡下鼠径部ヘルニア修復術
,
腹膜高位切開
,
TAPP
Keyword:
腹腔鏡下鼠径部ヘルニア修復術
,
腹膜高位切開
,
TAPP
pp.1090-1103
発行日 2024年6月15日
Published Date 2024/6/15
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000003943
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わが国におけるTAPP(transabdominal preperitoneal repair)は,1993年に松本ら1, 2)により初めて報告され,その後多くの報告が行われた3, 4)。わが国におけるこれらの初期の報告での腹膜切開は,ヘルニア門上縁で行うとされていた。ヘルニア嚢が浅い場合は引き抜き,深い場合は離断すると述べられているが,腹膜前腔の詳細な解剖所見に則った手技の報告はみられなかった。その後,腹膜環状切開によるアプローチ法が一般的となった5)。
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