特集 消化管ストーマ造設術の基本手技と合併症対応
回腸ストーマ造設術(開腹および腹腔鏡)
松橋 延壽
1
,
田島 ジェシー雄
1
,
木山 茂
1
,
浅井 竜一
1
,
松本 圭太
1
,
横井 亮磨
1
1岐阜大学医学部附属病院消化器外科・小児外科
キーワード:
回腸ストーマ
,
腹腔鏡
,
利点と欠点
Keyword:
回腸ストーマ
,
腹腔鏡
,
利点と欠点
pp.1031-1036
発行日 2024年6月15日
Published Date 2024/6/15
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000003935
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
従来は下部直腸癌症例など,腹会陰式直腸切断術を施行されていた症例が,腹腔鏡手術の普及に伴い,より精緻な解剖理解が可能になったこと,さらにはエキスパート大腸外科医の手術ビデオをいつでもどこでも視聴できるようになったことから,超低位前方切除術あるいは内括約筋切除術などの高難度手術が広く,より多くの施設で行われるようになった1, 2)。しかし,これらの術式は術後の吻合部不全の発症リスクが高くなることが危惧されるため,多くの施設では術後合併症を避ける目的で,一時的ストーマを造設することがある。現在多くの施設で小腸を使用した(とくに回腸)ストーマ造設術が行われているが,その術式における利点・欠点,術前準備,さらには術式の工夫などについて腹腔鏡手術の視点を中心に述べる。
Copyright © 2024, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.