特集 大腸肛門外科における消化管ストーマ造設術とその関連手技
Ⅱ.各論 7)ストーマ閉鎖術(開腹および腹腔鏡)
飯田 祐基
1
,
江本 成伸
1
,
石原 聡一郎
1
1東京大学腫瘍外科
キーワード:
人工肛門閉鎖術
,
ハルトマンリバーサル
,
合併症
Keyword:
人工肛門閉鎖術
,
ハルトマンリバーサル
,
合併症
pp.863-869
発行日 2021年4月15日
Published Date 2021/4/15
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000002211
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人工肛門閉鎖術は,一時的人工肛門(temporary ileostomyもしくはcolostomy)やハルトマン手術術後に施行される。一時的人工肛門は,下部直腸癌に対する低位前方切除術や潰瘍性大腸炎・家族性大腸腺腫症に対する回腸嚢肛門管吻合術などで吻合部保護を目的とするもの(covering ileostomyもしくはcolostomy)と,大腸穿孔,縫合不全,進行癌による腸閉塞に対する減圧が必要な場合,Crohn病に伴う複雑痔瘻や直腸腟瘻などが生じた際などに造設されるものがある。待機的手術に対する吻合部保護目的の一時的人工肛門造設ではループ式回腸人工肛門が造設されることが多く,穿孔,縫合不全などに対してはループ式結腸人工肛門が選択される場合が多い。ループ式人工肛門に対する人工肛門閉鎖術は施設間で手術手順に多少違いはあるものの広く行われている手術である。
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