特集 大腸肛門外科における消化管ストーマ造設術とその関連手技
Ⅱ.各論 2)腹腔鏡下大腸癌手術における腹腔内経路ストーマ造設術
三代 雅明
1
,
水島 恒和
2
1国立病院機構 大阪医療センター外科
2大阪大学炎症性腸疾患治療学寄附講座
キーワード:
ストーマ造設術
,
腹腔鏡
,
腹腔内経路
Keyword:
ストーマ造設術
,
腹腔鏡
,
腹腔内経路
pp.825-832
発行日 2021年4月15日
Published Date 2021/4/15
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000002206
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大腸癌の新規罹患患者数と死亡数は世界で180万人(第3位)と約80万人(第2位)に及び,大腸癌に対する治療法開発は世界的な課題となっている1)。手術手技や器具の進歩により,腹腔鏡手術の適応は結腸癌から直腸癌へ,早期癌から進行癌へと広がりつつある。米国において結腸癌に対する腹腔鏡手術の割合は2009年には45.0%であったが,2012年には53.5%にまで増加した2)。日本内視鏡外科学会の内視鏡外科手術に関するアンケート調査によると,わが国の大腸癌症例に占める内視鏡下手術の割合は年々増加傾向であり,2017年には72.2%(2万7,556 / 3万8,155)であった。また,ランダム化比較試験とメタアナリシスの結果から,腹腔鏡手術が開腹手術と同等またはそれ以上の短期および長期成績を示すことが報告され,腹腔鏡手術数は今後さらに増加していくことが予想される3)。
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