特集 消化器・一般外科におけるCommon Diseaseの手術 エルステから高難度まで
Ⅲ 鼠径部ヘルニア手術 7 TAPP法に役立つ手術解剖─内鼠径輪周辺の膜構造を中心に
中川 基人
1
,
藤崎 洋人
1
,
平田 玲
1
,
本郷 久美子
1
,
葉 季久雄
1
,
高野 公徳
1
1平塚市民病院外科
キーワード:
腹腔鏡
,
精索
,
鞘状突起
Keyword:
腹腔鏡
,
精索
,
鞘状突起
pp.591-602
発行日 2021年4月1日
Published Date 2021/4/1
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000002162
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鼠径部の解剖は複雑である。とくに内鼠径輪は腹壁に開いた穴であり,機能する内臓(精巣)がその穴から体腔外に出るという特殊な構造である。鼠径部の解剖に関しては和文・英文とも多数の既報・成書が存在するが1-8),現在も見解は統一されていない。一方,transabdominal preperitoneal approachによる腹腔鏡下鼠径部ヘルニア根治術(TAPP法)は易しい術式ではない。手術手技の複雑さのみならずTAPP法に特徴的な手術解剖が理解しにくいためである。
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