特集 必携 消化器・一般外科医のための外科解剖アトラス
Ⅴ 鼠径部・腹壁瘢痕ヘルニア 1 Lichtenstein法に必要な鼠径部解剖─TAPP法に役立つ手術解剖とのつながりをふまえて
中川 基人
1
,
藤崎 洋人
1
,
本郷 久美子
1
,
石井 賢二郎
1
,
田島 佑樹
1
,
高野 公徳
1
1平塚市民病院外科
キーワード:
精索
,
前方アプローチ法
,
自己接着性メッシュ
Keyword:
精索
,
前方アプローチ法
,
自己接着性メッシュ
pp.675-685
発行日 2024年3月31日
Published Date 2024/3/31
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000003824
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鼠径部の解剖は複雑である。とくに内鼠径輪は腹壁に開いた穴であり,機能する内臓(精巣)がその穴から体腔外に出るという特殊な構造である。鼠径部の解剖に関しては和文・英文とも多数の既報・成書が存在するが1-4),現在も見解は統一されていない。鼠径部ヘルニア修復術の1つであるLichtenstein法は「International guidelines for groin hernia management」において推奨される術式であり5),前立腺全摘術既往のある患者にも安全に行いやすい,などの利点があるものの6),わが国では施行件数が多くなく7),安全に手術を遂行するための解剖理解の普及が望まれる。
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