特集 解剖学的変異を考慮した上部消化管手術
安全な脾温存脾門郭清を目指して─脾門リンパ節郭清のための血管解剖
佐藤 雄哉
1
,
徳永 正則
1
,
奥野 圭祐
1
,
松山 貴俊
1
,
絹笠 祐介
1
1東京医科歯科大学消化管外科学分野
キーワード:
胃癌
,
脾動脈
,
脾門郭清
Keyword:
胃癌
,
脾動脈
,
脾門郭清
pp.1333-1338
発行日 2020年8月15日
Published Date 2020/8/15
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000001827
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脾動静脈はその走行や分岐にバリエーションが多く,とくに脾門においては動静脈が立体的に絡み合い,細かく分岐する。脾温存脾門郭清の際には,これらの血管を温存しつつリンパ節郭清を行う必要があり,胃癌手術においては難度の高い手術手技の1つである。また,近年広く行われている腹腔鏡手術,あるいはロボット支援手術では,精緻な手術操作が可能である反面,出血のコントロールが難しいという問題点も存在する。そのため,解剖の理解,および出血させないための工夫はこれまで以上に重要となる。
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