特集 いまだからこそ見直される乳房温存手術
現時点での乳房温存手術の適応─あえて温存を選ぶ症例とは
奈良 美也子
1
,
有賀 智之
1
1がん・感染症センター都立駒込病院外科(乳腺)
キーワード:
乳房温存手術
,
低侵襲性
,
整容性
Keyword:
乳房温存手術
,
低侵襲性
,
整容性
pp.1635-1642
発行日 2019年11月15日
Published Date 2019/11/15
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000001442
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乳癌手術は時代とともに術式の縮小化の道を歩んできた。しかし,近年,乳房再建が保険適用になってからは,乳房再建を伴う乳房全切除術の件数は増加傾向にあり,その結果,縮小手術の代表格であった乳房温存手術の件数は減少傾向にある。乳房温存手術は一般的に術後の放射線療法が必須であり,整容性の低下,断端陽性に伴う再手術の可能性,温存乳房内再発のリスクなどを考慮に入れると,乳房再建を伴う乳房切除を選択するほうがよい場合もある。乳房再建に対するハードルが下がったこの時代に,あえて乳房温存手術を選ぶ症例とはどのような症例か,当院での経験・データをふまえ検討した。
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