特集 ICG蛍光法を用いた肝胆道外科手術
Ⅱ.各論 1)ICG蛍光法を用いた腹腔鏡下肝亜区域切除術
青木 武士
1
,
村上 雅彦
1
,
古泉 友丈
1
,
藤森 聡
1
,
草野 智一
1
,
松田 和広
1
1昭和大学消化器・一般外科学教室
キーワード:
ICG蛍光法
,
腹腔鏡下肝亜区域切除術
Keyword:
ICG蛍光法
,
腹腔鏡下肝亜区域切除術
pp.1405-1415
発行日 2019年9月15日
Published Date 2019/9/15
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000001382
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
- サイト内被引用
肝悪性腫瘍に対し,標準術式である系統的区域・亜区域切除を安全かつ正確に完遂するためには,各症例の肝局所解剖と血管・胆道走行のバリエーションを正確に把握することが重要である。系統的切除はCouinaud1)による門脈枝の解剖的走行に基づく肝切除であるが,1985年,幕内らは術中エコー(intraoperative ultrasound;IOUS)を肝臓外科に導入し,肝臓の内部構造をリアルタイムに把握することが可能なこと,また,IOUS下に切除予定肝区域の担癌門脈枝へ色素(インジゴカルミン)を注入し,肝表面に出現する染色域に基づく正確な区域同定が可能となることを報告した2)。同法によって肝癌に対する解剖学的系統切除が可能となり,出血量の低減や胆汁瘻の防止など,肝切除の安全性・術後成績が飛躍的に向上した3)。
Copyright © 2019, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.