特集 誌上ディベート肝胆膵外科におけるcontroversial surgery
3.両葉多発大腸癌肝転移に対する肝切除 1)Parenchymal sparing hepatectomyの立場から
橋本 拓哉
1
1日本赤十字社医療センター肝胆膵・移植外科
キーワード:
肝切除
,
肝実質温存
,
部分切除
Keyword:
肝切除
,
肝実質温存
,
部分切除
pp.280-289
発行日 2019年3月15日
Published Date 2019/3/15
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000001088
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大腸癌肝転移に対する唯一の根治的治療法は手術とされる。わが国の『大腸癌治療ガイドライン』においても,切除可能とされる肝転移は転移個数に関係なく肝切除の適応となる。大腸癌肝転移と肝切除の歴史は,多発する肝転移に対する挑戦であるともいえる。両葉多発症例に対して,major hepatectomy(片肝切除)+残肝からの複数個所の部分切除など,大量の肝実質を切除する術式が必要とされることがある。これらの積極的な肝切除を肝不全なく安全に施行するために,さまざまな方法が考案されてきた。
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