手術手技
大腸癌に対する2領域切除以上の3ポートHALS法
向井 正哉
1
,
横山 大樹
1
,
長谷川 小百合
1
,
宇田 周司
1
,
田島 隆行
2
,
野村 栄治
1
1東海大学医学部付属八王子病院外科
2東海大学医学部付属東京病院外科
キーワード:
大腸癌
,
HALS
,
腹腔鏡下大腸切除術
Keyword:
大腸癌
,
HALS
,
腹腔鏡下大腸切除術
pp.1293-1298
発行日 2018年7月15日
Published Date 2018/7/15
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000000794
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現在までに大腸癌症例に対し用手補助腹腔鏡手術(hand-assisted laparoscopic surgery;HALS)を600例以上経験し,従来からの定型的開腹手術(conventional laparotomy;CL)に比べ,整容性を含め同等以上の生存成績を報告してきた1-4)。HALSではCLで培った左手操作が完全に温存され,腫瘍径が大きく重い腫瘍でも愛護的操作が可能で,腹腔鏡下大腸切除術(laparoscopic assisted colectomy;LAC)とCLの中間に位置する合理的なハイブリッド手技であると考えられている5-8)。また,近年では大腸癌の膀胱浸潤例や胃癌,小腸GIST,胆石症などの同時合併症例に対し,種々の工夫を加えたHALS法による腹腔内2臓器切除術も行われている9)。今回は大腸癌に対する3ポートHALS法で,①離れた領域に生じた同時性重複癌に対する2領域切除術と,②colitic cancerに対する領域D3郭清を含む大腸全摘術について述べる。
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