Japanese
English
特集 炎症性腸疾患外科治療のcontroversy
〔クローン病に対する最適な外科治療とは?〕
開腹手術か腹腔鏡下手術か
Hand-assisted laparoscopic surgery(HALS)のメリット
Current role of HALS in the surgical treatment of Crohn's disease
中島 清一
1
,
水島 恒和
1
,
廣田 昌紀
2
,
根津 理一郎
2
Kiyokazu NAKAJIMA
1
1大阪大学大学院医学系研究科外科学講座消化器外科学
2大阪労災病院外科
キーワード:
炎症性腸疾患
,
クローン病
,
外科治療
,
腹腔鏡下手術
,
HALS
Keyword:
炎症性腸疾患
,
クローン病
,
外科治療
,
腹腔鏡下手術
,
HALS
pp.637-641
発行日 2009年5月20日
Published Date 2009/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407102560
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要旨:Hand-assisted laparoscopic surgery(HALS)は,術者の手を腹腔内に挿入して行う腹腔鏡下手術の変法である.HALSでは触診や指による把持や剝離,手を用いた術野の展開が可能となるため,愛護的な操作を要し,また切除臓器が大きく術野が広範囲に及ぶulcerative colitis(UC)やCrohn's disease(CD)大腸切除例には特に有用な選択肢となり得る.最近は専用デバイスが大幅に改良され,HALSはより現実的なアプローチとなってきたが,実際のHALSは事実上のsolo-surgeryであり,効果的に用手補助を行うには固有のスキルが必要となる.現在,HALSの「低侵襲性」を示すエビデンスは非常に限られており,今後はRCTを通じてCDに対するHALSの真の意義を明らかにしていく必要がある.
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