特集 下肢静脈瘤の手術
下肢慢性静脈不全症に対する内視鏡下筋膜下不全穿通枝切離術(SEPS)
春田 直樹
1
,
新原 亮
2
,
草川 均
3
1仁鷹会たかの橋中央病院血管外科・内視鏡手術センター
2三菱三原病院外科
3松阪おおたクリニック
キーワード:
内視鏡下筋膜下不全穿通枝切離術
,
穿通枝
,
経皮的穿通枝焼灼術
Keyword:
内視鏡下筋膜下不全穿通枝切離術
,
穿通枝
,
経皮的穿通枝焼灼術
pp.765-772
発行日 2018年4月15日
Published Date 2018/4/15
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000000680
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
下肢の慢性静脈不全症では,下肢の静脈系が慢性的なうっ血状態に陥り,慢性静脈高血圧症といわれる病的状態が続くことによって生じ,下腿のうっ滞性皮膚炎・潰瘍をきたす。下肢から心臓への静脈還流では重力に逆らって血液が運ばれる必要があり,一番大きな駆動力として下腿筋ポンプが働く。この筋ポンプ機能によって中枢側に押し上げられた血液の逆流を防ぐのは主に静脈弁である。下肢静脈には深部静脈,表在静脈,この両者をつなぐ穿通枝静脈の3系統があり,この3つの静脈系は互いに連動しており,1つの静脈系に弁不全が生じても静脈還流は阻害され,最終的には下肢,とくに下腿の慢性静脈不全症に陥る。
Copyright © 2018, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.