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転移性腎細胞癌に対しスニチニブ投与中に生じた壊疽性膿皮症の1例
神﨑 美玲
1
,
宮永 直人
2
1水戸済生会総合病院,皮膚科,主任部長
2水戸済生会総合病院,泌尿器科
pp.537-538
発行日 2017年5月1日
Published Date 2017/5/1
DOI https://doi.org/10.18888/hiJ.0000000054
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症 例 50 歳,男性,会社員主 訴 左下腿の有痛性潰瘍既往歴 淡明細胞型腎細胞癌pT3bN1M1,両側多発肺転移に対してスニチニブが導入され,2 年半にわたりstable disease の状態を維持していた。毛囊炎の皮膚障害を生じ,ミノサイクリン塩酸塩を長期投与されていた。現病歴 左下腿に疼痛を伴う爪甲大の皮膚潰瘍が出現し,アルプロスタジルアルファデクス軟膏を外用していたが,1 カ月余りで急速に拡大して黒色壊死をきたしたため当科を初診した。この間,スニチニブは2 週投与1 週休薬のスケジュールで使用されており,患者は投与期間中に潰瘍が増悪することを自覚していた。
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