巻頭言
皮膚細菌感染症を専門とする皮膚科医は絶滅危惧種?
池田 政身
1
1高松赤十字病院皮膚科部長
pp.539-540
発行日 2017年5月1日
Published Date 2017/5/1
DOI https://doi.org/10.18888/hiJ.0000000055
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私の専門は皮膚細菌感染症なのだが,最近は皮膚細菌感染症を専門とする医師が少なくなっているように感じる。皮膚細菌感染症は,日常診療でよく見かける疾患であるが,最近の学会報告や論文は非常に少なくなっている。特に伝染性膿痂疹(トビヒ)やせつ・せつ腫症(オデキ)などは開業医や一般病院の皮膚科外来でよく見かける病気であり,症例数も多いのであるが,大学や基幹病院などからの報告が少ない。また報告を見ても原因菌の培養同定や薬剤の感受性検査を詳しく検討したものは少なく,ただ単に抗生剤で治療したなどの記載のみで,使用した抗生剤の詳しい記載のないようなものさえある。
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