症例
転移性腎細胞癌に対しスニチニブ投与中に生じた壊疽膿皮症の1例
神崎 美玲
1
,
宮永 直人
1水戸済生会総合病院 皮膚科
キーワード:
Alprostadil
,
Pseudomonas aeruginosa
,
Pseudomonas Infection
,
Serratia marcescens
,
下腿
,
腎細胞癌
,
多剤併用療法
,
肺腫瘍
,
セラチア感染症
,
膿皮症-壊疽性
,
Trafermin
,
Sunitinib
Keyword:
Alprostadil
,
Carcinoma, Renal Cell
,
Drug Therapy, Combination
,
Lung Neoplasms
,
Leg
,
Pseudomonas aeruginosa
,
Pseudomonas Infections
,
Serratia marcescens
,
Serratia Infections
,
Pyoderma Gangrenosum
,
Trafermin
,
Sunitinib
pp.619-623
発行日 2017年5月1日
Published Date 2017/5/1
DOI https://doi.org/10.18888/J01266.2017237900
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50歳男。左下腿の有痛性潰瘍を主訴とした。淡明細胞型腎細胞癌pT3bN1M1にて根治的左腎摘出術施行後、両側多発肺転移に対しインターフェロンα療法を施行された。転移巣増大のため、スニチニブを導入され、2年半にわたりstable diseaseの状態を維持していた。潰瘍は手掌大で辺縁は暗紅色・中央部は黒色壊死をきたし、スニチニブ投与期間中に増悪していた。病理組織学的に角層下膿疱と真皮上層の密な好中球浸潤を認め、血管炎の所見は認めず、壊疽性膿皮症と診断した。スニチニブ中止により上皮化傾向に転じ、トラフェルミンスプレーとアルプロスタジルアルファデクス軟膏を併用し、14ヵ月後に瘢痕治癒した。期間中、原疾患治療のためにアキシチニブとエベロリムスを順次導入したが潰瘍の増悪は認めなかった。
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