女性の外陰部潰瘍を呈したメトトレキサート関連リンパ増殖性疾患の1例

Methotrexate-associated lymphoproliferative disorders presenting with skin ulcer in the female genital area

73歳，女性。関節リウマチとSjögren症候群にて25年来メトトレキサートを内服中である。1年前から外陰部に潰瘍が出現した。潰瘍部の生検で，腫大した核と淡明な胞体をもつ異型細胞の増殖を認めた。異型細胞はCD20，CD79a，bcl-2，MUM1p，EBER陽性であった。直ちにメトトレキサートを中止させたところ潰瘍は15週後に治癒した。メトトレキサート関連リンパ増殖性疾患で女性の外陰部潰瘍を呈することは比較的まれであり，その頻度の低さが診断の遅れにつながる可能性がある。メトトレキサート投与中であれば，皮膚潰瘍であっても躊躇なく生検すべきと考える。