Japanese
English
特集 日常診療に潜むリンパ腫・リンパ増殖性疾患―リンパ腫との鑑別が問題になる関連疾患―
(症例報告)
頭部に発生したメトトレキサート関連リンパ増殖性疾患の1例
Methotrexate-associated lymphoproliferative disease of the head
稲村 崇志
1
,
中野 小百合
1
,
伊藤 寿啓
1
Takashi INAMURA
1
,
Sayuri NAKANO
1
,
Toshihiro ITO
1
1東京慈恵会医科大学葛飾医療センター,皮膚科(主任:伊藤寿啓診療部長)
キーワード:
メトトレキサート関連リンパ増殖性疾患
,
関節リウマチ
,
Epstein-Barr virus
Keyword:
メトトレキサート関連リンパ増殖性疾患
,
関節リウマチ
,
Epstein-Barr virus
pp.1848-1851
発行日 2023年11月1日
Published Date 2023/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004255
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65歳,女性。関節リウマチにてメトトレキサート内服中であった。初診2カ月前より頭部丘疹を自覚した。その後1カ月で潰瘍化し,浸軟してきたため往診医により外用,抗菌薬で治療されたものの悪化し,当院を紹介受診した。丘疹は壊死組織を付す潰瘍を認め,皮膚生検にてEBER陽性の異型Bリンパ球浸潤があり,メトトレキサート関連リンパ増殖性疾患と診断した。メトトレキサート中止で改善を認めた。頭部に皮膚潰瘍を生じる症例の場合,自己免疫疾患の背景があるか,あるいはメトトレキサートのような免疫抑制薬を服用している患者の場合は,メトトレキサート関連リンパ増殖性疾患を念頭に置いた検査,診断計画を立てる必要がある。
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