Japanese
English
特集 日常診療に潜むリンパ腫・リンパ増殖性疾患―リンパ腫との鑑別が問題になる関連疾患―
(症例報告)
顔面に多発したメトトレキサート関連リンパ増殖性疾患の1例
Methotrexate-associated lymphoproliferative disorder with multiple nodules on the face
東 晃太郎
1
,
越田 杏奈
1
,
大石 直人
1
,
福井 米正
1
Kotaro HIGASHI
1
,
Anna KOSHIDA
1
,
Naoto OISHI
1
,
Yonemasa FUKUI
1
1黒部市民病院,皮膚科(主任:大石直人部長)
キーワード:
メトトレキサート関連リンパ増殖性疾患
,
顔面
,
関節リウマチ
,
EBウイルス
Keyword:
メトトレキサート関連リンパ増殖性疾患
,
顔面
,
関節リウマチ
,
EBウイルス
pp.1844-1847
発行日 2023年11月1日
Published Date 2023/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004254
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72歳,女性。初診24年前より関節リウマチに対してメトトレキサートを内服中であった。3カ月前から両眉毛部,右上眼瞼部,右側頭部に扁平隆起した紅色結節が出現した。病理組織像では真皮から皮下組織に大小不同な異型リンパ球がびまん性に浸潤していた。CD20,CD79a,BCL-2,EBER陽性であった。以上から,メトトレキサート関連リンパ増殖性疾患と診断した。PET/CTではリンパ節や臓器病変はなかった。メトトレキサートの内服を中止し,約2カ月で顔面の結節は自然消退した。メトトレキサート関連リンパ増殖性疾患の皮膚病変は下肢にみられることが多く,顔面に多発性の結節を生じる症例は比較的まれである。メトトレキサート内服中の患者の皮膚病変を診療する際には,本症を念頭に置くことが重要である。
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