メトトレキサート関連リンパ増殖性疾患により生じた巨大な下腿潰瘍の1例

Giant leg ulcer caused by methotrexate-associated lymphoproliferative disorder

63歳，女性。顕微鏡的多発血管炎に対して8年前からメトトレキサート16mg/週を内服していた。初診の8カ月前から生じた難治で巨大な右下腿潰瘍に対し，他院で下肢切断を検討されていた。精査により，多発リンパ節腫脹と多発肺結節を伴うメトトレキサート関連リンパ増殖性疾患と診断した。潰瘍径は報告例のうち最大であり，組織型はメトトレキサート関連リンパ増殖性疾患としてはまれな形質芽細胞性であった。メトトレキサート中止後，他臓器病変の消退を確認し，潰瘍に対して植皮術を施行した。下腿潰瘍の成因のひとつとしてメトトレキサート関連リンパ増殖性疾患を認識すべきである。