Japanese
English
特集 悪性上皮系腫瘍
顔面粉瘤から生じた有棘細胞癌の1例
Squamous cell carcinoma arising from a facial epidermal cyst
田中 沙季
1
,
石黒 暁寛
1
,
阿部 倫大
1
,
岩下 宣彦
1
,
渡辺 大輔
1
Saki TANAKA
1
,
Akihiro ISHIGURO
1
,
Michihiro ABE
1
,
Nobuhiko IWASHITA
1
,
Daisuke WATANABE
1
1愛知医科大学,皮膚科学講座(主任:渡辺大輔教授)
キーワード:
粉瘤
,
有棘細胞癌
,
悪性化
,
頭頸部
,
臀部
Keyword:
粉瘤
,
有棘細胞癌
,
悪性化
,
頭頸部
,
臀部
pp.1755-1758
発行日 2024年12月1日
Published Date 2024/12/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004889
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71歳,女性。初診1年前から左頰部の感染性粉瘤で切開排膿を繰り返されており,全摘手術のため当科を紹介受診した。初診時,15×11mm大の潰瘍を伴う結節を認めた。皮膚生検にて粉瘤の囊腫壁から発生した有棘細胞癌の疑いであり,拡大切除した。今回われわれは,粉瘤から発症した有棘細胞癌58例の日本人症例を集積した。発生部位は臀部51.7%,頭頸部29.3%であり,頭頸部での発生率が多い海外とは異なる結果であった。頭頸部と比較して臀部の症例では腫瘍のサイズが大きく,罹病期間が長い傾向があった。部位ごとの臨床的な特徴を理解することで悪性化の早期診断,治療に有用だと考える。
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