Japanese
English
症例
腹部3カ所に生じ,イベルメクチンが奏効したCreeping Diseaseの1例
Creeping Disease Occurring at Three Places of the Abdomen Successfully Treated with Ivermectin
長澤 知也
1
,
新山 史朗
1
,
福田 英嗣
1
Tomoya NAGASAWA
1
,
Shiro NIIYAMA
1
,
Hidetsugu FUKUDA
1
1東邦大学医療センター大橋病院,皮膚科(主任:福田英嗣部長)
キーワード:
creeping disease
,
クリーピング病
,
イベルメクチン
,
顎口虫
,
ELISA法
Keyword:
creeping disease
,
クリーピング病
,
イベルメクチン
,
顎口虫
,
ELISA法
pp.571-574
発行日 2018年4月1日
Published Date 2018/4/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000000688
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60歳,男性。2カ月前より左側腹部に線状紅斑を認め,続いて左下腹部,臍下部にも同様の皮疹が出現した。1カ月間近医でステロイド外用を行ったが消退しないため,当科を受診した。血液検査で好酸球の増加がみられた。病理所見は表皮突起の延長,真皮に著明な浮腫と好酸球浸潤,フィブリンの析出を認めたが,虫体は確認できなかった。ELISA法で顎口虫と裂頭条虫の抗体価測定を施行したが陰性であった。生食歴,海外渡航歴はなかったが特徴的皮疹よりcreeping diseaseと診断した。治療はイベルメクチンを2回投与し略治した。皮疹が広範囲に及び,虫体の外科的摘出が困難である場合,イベルメクチン内服が有効と考えた。
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