Japanese
English
症例
毛細血管拡張と皮内結節を呈した血管内大細胞型B細胞リンパ腫の1例
Intravascular large B-cell lymphoma presenting with telangiectasia and an intradermal nodule
岩平 紘佳
1
,
吉崎 仁胤
1
,
江﨑 諒
1
,
村田 洋三
1
Hiroka IWAHIRA
1
,
Yoshitsugu YOSHIZAKI
1
,
Ryo EZAKI
1
,
Yozo MURATA
1
1兵庫県立淡路医療センター,皮膚科(主任:吉崎仁胤部長)
キーワード:
血管内大細胞型B細胞リンパ腫
,
毛細血管拡張
Keyword:
血管内大細胞型B細胞リンパ腫
,
毛細血管拡張
pp.1527-1530
発行日 2024年10月1日
Published Date 2024/10/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004812
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76歳,女性。左不全麻痺と構音障害,頭部MRIにて多数の巣状病変を認めた。sIL-2R,β2マイクログロブリンの高値も認めたため血管内リンパ腫が疑われ,ランダム皮膚生検目的で当科を紹介受診した。両大腿内側の毛細血管拡張と血管腫様の皮内結節を認めたため,同部位から生検し血管内大細胞型B細胞リンパ腫と診断した。血管内大細胞型B細胞リンパ腫は多彩な皮膚症状を呈し,そのうち毛細血管拡張は20~34%の頻度とされている。毛細血管拡張には硬結や浮腫を伴うことも多く,また皮疹の出現部位は大腿が約40%ともっとも好発である。大腿や体幹などの中枢側に生じる毛細血管拡張は血管内大細胞型B細胞リンパ腫の特異疹と考えられ,ここからの生検は診断に有益であると考える。
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