Japanese
English
症例
ランダム皮膚生検により早期に診断できた血管内大細胞型B細胞リンパ腫
Intravascular large B-cell lymphoma diagnosed in its early stage by random skin biopsy
川邉 瑠璃子
1
,
石浦 信子
1
,
秋山 啓輔
2
,
鈴木 大介
3
Ruriko KAWANABE
1
,
Nobuko ISHIURA
1
,
Keisuke AKIYAMA
2
,
Daisuke SUZUKI
3
1独立行政法人地域医療推進機構東京新宿メディカルセンター,皮膚科(主任:石浦信子部長)
2同,血液内科
3公立昭和病院,皮膚科
キーワード:
血管内大細胞型B細胞リンパ腫
,
ランダム皮膚生検
,
Asian variant
,
hemophagocytic syndrome associated variant
Keyword:
血管内大細胞型B細胞リンパ腫
,
ランダム皮膚生検
,
Asian variant
,
hemophagocytic syndrome associated variant
pp.395-399
発行日 2023年3月1日
Published Date 2023/3/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000003830
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70歳,男性。初診2週間前から39℃台の発熱があり,抗菌薬治療に反応しなかった。初診時,体温38.5℃,CRP 12.19mg/dlと高値であり,LDH 464U/l,可溶性IL-2受容体(sIL-2R)1,300U/ml,フェリチン370.5ng/mlと軽度上昇していた。各種検査で熱源不明であり,血管内大細胞型B細胞リンパ腫の可能性を考えランダム皮膚生検を施行した。皮下脂肪織の小血管内にCD20陽性の大型異型リンパ球が充満しており,血管内大細胞型B細胞リンパ腫と診断した。R-CHOP療法を8コース施行し,治療終了後14カ月の時点で寛解を維持している。本疾患は進行してから診断されることが多いが,自験例ではsIL-2RやLDHの上昇が軽微な段階でランダム皮膚生検により診断できた。本疾患の診断におけるランダム皮膚生検の重要性が改めて示された。
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